わたしのこと
⑵ に引き続き、近江ちゃんぽんの店を書いてゆく。
彦根の方言
昼どきに入ったせいか、店内はほぼ満席。
ここは回転が良く、客が入っては出ていく地元の御用達のようだ。
手早く食事を済ませ、仕事に戻るのだろう。
この旅で、私は2度目の彦根入りとなるのだが、、
彦根の人に話しかけても「標準語で話す」イメージしかない。
彦根の人達が話す様子を、この日、この店で初めて体験した。
… 彦根よ、訛りがひどく強いじゃないか!
前回、彦根に対して「方言の無い人達」と書いてしまったが、とんでもない誤りだった。
この店の客、地元らしき人々を横目に、店内も眺めてみる。
読者には伝わらないかもしれないが、私はこういう店を好み、この雰囲気だと居心地が良い。
気を遣わないで食べられる店だ!
神様を大切に
そして、この店 × 彦根らしさの融合が良い。
信楽焼、これは滋賀県の名産品なのだ。
日本六古窯(にほんろっこよう)のひとつとして、焼き物好きにも有名である。
私としては、井伊直弼の「湖東焼き」に惹かれるが、、こちらはまた改めて書くこととする。
信楽焼の狸は、「他を抜く」=「た・ぬき」と弦を担ぐことから、商売繁盛の意味を持つ。
さらには龍神も、水をつかさどる神として名高い。
店の外観を見た時は、茨城に似ていると思ったけれど… 本気の店主、洒落てるなぁ〜と感心してしまった。
盛り塩をしている店や、熊手を飾る店は、金を払う側としても気持ちが良い。
明るい店主と、学生と
「すみません、写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか?」
アルバイトらしき、若い店員に話しかけてみた。
「あ、はーい。 (厨房の店主に向かって) 写真、撮らせてもらっても良いですか〜?」
すると、近江ちゃんぽん協会ホームページに 怖い顔の店主として掲載されているあの人が、お茶目にVサインをして、こちらに顔を見せてくれた。
(心の声) 面白いなぁ〜 笑
ハニカミ屋な私は、ニコッと笑い返すので精一杯。
しかし心は軽くなった。店の明るい雰囲気に、ホッと一安心。
先ほどの若い店員に、店のお薦めを尋ねてみる。
「初めて来たのですが、まず一番に食べるなら、どれがお勧めですか?」
それなら…と、若い店員はシンプルな『チャンポン¥750-』を勧めてくれた。
となり隣の客を見ると、女性は主に単品、男性はガッツリなセットを食べている。
セットはセットで、価格とボリュームに満足だけど、、
ちゃんと女性客に配慮した、若い店員の回答が嬉しい。私は彼の勧めの通り、チャンポンを注文した。
彦根を語る人
ランチタイムの混雑も少し緩和してきたようだ。もう14時に近い。
若い店員の手も空いてきた、また話しかけてみよう。
「彦根は、2回目なんです」
今日は、彦根城と博物館をメインに見る予定である。と伝えてみた。
若い店員は、キレイな標準語で話しており、彦根出身ではないとのこと。
しかし、エラく彦根に詳しい!
それもそのはず、時間があると彦根のあちこちを巡っているようだ。
「私、赤備えで来たんです 笑」
そう言うと、若い店員は嬉しそうに笑った。
おーっ、ウケてる! この店員も、彦根の歴史を知っていると言うことだ。
「僕は、大学から彦根に来たので、、」
ヨシ、色々と話してみよう。
「岐阜大学の、学生さんですか?」
「‥‥滋賀大学です」
なんという致命的なミス!
私の彦根好き、怪しく思われたな。(〃ノωノ)ハズイ
「滋賀大学は、近江商人の流れを汲んでいて優秀ですよね。教授も良い人が居るそうで」
一瞬、キョトンとした顔を見せたが、若い店員はすぐさま答えた。
「はい。僕は、経済学部なんです」
彼との面白い会話を書きたいが、長くなったので、一度〆。
近江ちゃんぽんの感想も、次に回そう。
⑷ へ、つづく。
あとがき
一度目の彦根来訪から、私なりに関連の本を読みました。立ち読みですが、ガイドブックなども…
でも、読者コメントほど、学べるものはありません。
そのやり取りを通じて、彦根で暮らす人は、彦根をとても愛していると感じます。
この彦根旅の投稿も、そんな人達が読んでくれていることを意識して、恥ずかしくない情報を書きたいものです。
いや… 外部の人間が、何も知らずに書くから、面白いのかな?笑
私の、彦根めぐりは続きます。
読者からの情報
ハニカミ屋さんいつも有難うございます。「他を抜く」は知りませんでした。これを食べなくて滋賀は語れない絶品があります。多分お口に合わないと思いますが「鮒寿司」です。寿司と書いていますが一般に言われている寿司ではありません。昔は一般家庭で作っていましたが今は高級品です。
彦根は種々ラーメンも充実しています。和洋中の美味しい店も点在しています。・・・・しかし「岐阜大学」は大暴投、あるいは返しの難しいツッコミですね(^◇^;)
確かに、滋賀県の人は標準語を話しますね!それは、土地柄江戸から京都、大阪の通り道、北陸にも行けます。そう言う土地柄は、なまりは合っても、標準語も話せるのではないでしょうか?千葉や茨城の方が、なまりがヒドイです。街道があまり無いからです。
石垣と鉄砲で有名な土地ですよ!大垣とか、小説になってます。近江を制すのが日本を制すと、戦国時代から言われてます。
近江商人、三方良しですね。歴史とグルメ紀行、次回はどこ?
楽しく拝読させて戴きました
近江チャンポンは過去に隣に座った地元の常連客の食べ方(女性)に驚きました!何と、卓上の酢をチャンポンの上からクルリと三周も掛けたんです( ゜o゜)( ゜o゜)( ゜o゜)隣の小生は思わずむせました・・・
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