わたしのこと
鹿児島の風土
鹿児島の風土を示すキーワードとして『火山』そして『南北600㎞』という言葉がある。
火山はともかく、距離?なんのことだかサッパリ分からない。
地図帳を開いて「桜島」にコンパスを刺す。
中心軸をグルリと回すと 出水(いずみ)から薩摩半島・大隅半島を囲むことができた。
しかし600㎞。東京~大阪間で およそ550㎞といわれている。距離はまるで合わない。
今度は、奄美大島辺りに針を刺し直す。
なるほど。
鹿児島とは、海を含めてこその『鹿児島』だ。薩南諸島も全て鹿児島県に属する。
このキーワード『南北600㎞』とは、鹿児島県 最北端の出水市から最南端の与論島まで、この 600㎞を表しているのだ。
鹿児島へ行こう!
私が鹿児島へ行こうと決めたのは、単純な理由である。
幕末の偉人を多く輩出したから。このことから、ずっと『薩摩』へ行ってみたかった。
いつにしよう?
薩摩の旅、いつ? なかなかやってこない。
11月は、私の誕生月。
人からお祝いされるのが苦手だし、過ごしたい相手も居ない。
ならば1人でどこかへ行き、物思いにふけよう。
どこかへ行こう、そうだ!と、迷わず鹿児島行きを決めた。
鹿児島の立地
薩摩 の歴史は少し知っていても、鹿児島 にはまるで土地勘がない。
「最果ての土地」「訛のひどい街」という、TV番組の情報でしか知らない私。
鹿児島ではきっとマスクも買えないだろうと、通常より荷物を少し多めに持って行った。
我ながら偏見がすごい。
羽田空港から鹿児島空港でさえ時間はかかるのに、鹿児島空港から鹿児島中央もなかなか遠い。
この交通ルートでしか見ていなかった私は、鹿児島を「広い土地」ではなく「ど田舎」と勘違いしていた。
初めて見る、鹿児島
さて、鹿児島。私は 知覧 を見たい、幕末 を見たい。
そのため、鹿児島中央 に宿を取った。
到着間近を感じさせる乗客の動きと、街の風景。
高速バスの中から見える、鹿児島中央。
「え、こんなに都会なの!?」私はとても驚いた。
それはまるで、初めて日本に来る外国人が「侍?ハラキリ?」と言わんばかりの感覚。
江戸・薩摩藩 のイメージしかなかった、私がバカだった。
鹿児島県民にぶん殴られそうなほど、ひどい誤解をしていた。ここは洗練された素晴らしい街だ。
鹿児島の気候
最南端とはいえ11月、そして夜21時の到着。
肌寒いとは感じずとも、沖縄のような暖かさもない。風の抜ける気持ちよい『気候』。
私の『紀行』も、良いものになる予感がしていた。
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