わたしのこと
旅行と歴史をこよなく愛する みやび ひまり (雅 陽葵) と申します。
彦根の鉄道員
前回からの続き。
彦根駅で働く鉄道員(ぽっぽや)は、粗忽者というよりも、いかにも野球部ぽい風貌である。(映画『鉄道員』参照)
「僕は、彦根出身です。彦根生まれ、彦根育ち、今も彦根に住んでいます」
そんな鉄道員に、私はお決まりの言葉を投げかけてみた。
「彦根の名店、教えてください!」
近江ちゃんぽん、お勧め
この鉄道員は、かなり詳しく彦根を教えてくれた人物である。
「私、近江ちゃんぽんばかり食べていて… 『すし浜』『本気(マジ)』『ちゃんぽん亭』『麺類をかべ』は行ったんです」
「Googleで高評価なのは、南彦根の『まるいし』ですね!」
彦根の鉄道員曰く。
彦根駅から一駅、駅チカの『まるいし』が彦根で1番美味しい店として浮上していると言う。
「今から行ってみようかな?」
この日、私が彦根駅に到着したのは17時頃。時間にも予定にも余裕がある。
「あーっ、この店、昼しかやってないんですよ!」
近江牛、お勧め
「明日は友人と、近江牛を食べる予定で」
「彦根で近江牛なら、『千成亭』が有名ですね!」
調べるとすぐ出てきますよ!と言われ、携帯片手に、駅員お勧め・彦根の飲食店を教えてもらう。
地元の行きつけ
「観光客向けではなく、地元の人がよく行くお店を教えてもらえませんか?」
「2つありますよ!どちらも駅から近いです。1つ目は、直ぐ側にある『八千代』というお店です。鮒寿司も食べられます」
わぁ、やったー!
「2つ目は、この通りを真っ直ぐ行って… 赤い看板の…」
「… すし浜?」
「そうです!」
最近の彦根
「ここ最近、彦根に来る観光客が増えてるんですよね。芸能人のコンサートも多くて…」
「誰が来たんですか?」
「つい先日は、大黒摩季かな」
「他には?」
「加山雄三とか、マッチ(近藤真彦)とか、徳永英明とか。昭和っぽい感じですけどね」
「西川(貴教)さん以外も、彦根に来るんですね笑」
加山雄三とマッチは昭和でも、徳永英明や大黒摩季がヒットしたのは平成なのだが。笑
やはり、20代の鉄道員なのだろう。
芸能人の御用達
「あの看板、見えます?『銀水』って書いてあるところ。」
鉄道員が指差す方向を見るも、視力1.5の私ですら分からなかった、銀水の看板。
彼は、野球部ではなくサバンナ部?狩をするアフリカ人並みに視力が良いようだ。
「地元では知られてますけど、あの店に2階があって、撮影やコンサートで来た芸能人がお忍びで食べに行くんですよ…」
この後、銀水へ行った私は、仲居さんに鉄道員のこの話をしてみた。
すると、意味深に笑い… このように回答した。
「地元の人に、そう思われているんですね」
ウフフ、と。おそらく鉄道員の話は真実なのだろう。
南彦根のこと
この鉄道員から始まり、彦根の旅を続けている私は、彦根の人との交流も始まった。
彦根カルチャー(文化)、彦根ランゲージ(言葉)、彦根グルメ(食)、などなど。
彦根は大藩の城下町であり、彦根内でも本町、佐和町、河原町、七曲りと色んな町がある。
いずれの住民も考えや嗜好が異なり、またお勧めも変わる。
この鉄道員が、彦根のどの町の出なのか知らない。しかし私は、彼を南彦根の人間ではないか?と思っている。
なぜならば、彼が彦根についてよりも、南彦根について詳しい人物である!と睨んでいるからだ。
南彦根の近江ちゃんぽん店『まるいし』他、お好み焼『芹川』など、彼のお勧めは郊外が多い。(彦根駅だけが市街地ではないのかもしれないが)
コンサートに詳しすぎるのも、彼の住まいが南彦根の文化プラザに近いせいなのではないか?
私は改めて、彦根の友人・タンゲ兄さんに尋ねてみた。彦根は、どこから何処まで彦根になるのかを。
つづく。
あとがき
実は私、この鉄道員さんと4回目の彦根で再会してしまいました。
楽しかった彦根の旅も終わり、米原から新幹線で東京へ帰る間際のこと。
私は、30分前に彦根駅そばのアルプラザに着き、お土産を見たり、絵葉書を買ったりしていました。
イートインで葉書を書いて、駅前でポストに投函しても十分間に合うかな… 大丈夫だろう。彦根から米原は、5分ほどですぐ行けると覚えていました。
しかし、心配性でおっちょこちょいの私は、念のため、ハガキを買うついでに店員さんに尋ねました。
「彦根から米原は、5分くらいでしたっけ?」
「確かに乗っちゃえばその位ですけど… 30分に一本くらいしか電車がないから」
え、え、えーっ、嘘⁉️
この時、17時を回って直ぐ。米原発17時33分に乗る予定、、
私は驚いて、キャリーケースを腕に抱えて一目散に駆け出しました。とにかく米原駅に着けば大丈夫っ
いかにも焦っている風の旅人が、彦根駅の改札に駆けてくる。迎えてくれたのは、あの鉄道員さんでした。
「すみません… あーっっ!アナタはっ」
「よく覚えてましたね 笑」
「もちろんですよ、彦根でアナタの話をよくしてますから!駅員さんお勧め云々って」
再会を懐かしむ前に、大事なことを…
「これから17時33分の米原駅発の新幹線で帰るのですが、間に合いますかね?」
「彦根駅発、13分の電車があるから大丈夫ですよ」
「良かった〜〜!ちょ、ちょっとすみません💦 絵葉書出してきますので、荷物をお願いしますっ」
私は旅に出ると、自宅の娘と、田舎の祖母、お世話になった人へ絵葉書を書いて出しています。
今回は諦めようと思っていましたが、改札でササッと宛名とひと言添えて、葉書を書き上げました。
キャリーケースを鉄道員に見える位置に置いて、またまたダッシュで階段を登り降り。
常にこんな旅ばかりなので、やはり1人が1番なんですよね… 友人を疲れさせるのは間違いなし、誰かと一緒に行動するのは申し訳ないし、気を遣うだけですから。
葉書を投函して改札に戻ると、丁度良い時間になっていました。
「荷物、ありがとうございました。新幹線に間に合いそうです」
「お気を付けて、行ってらっしゃい!」
「… これから、東京へ帰るんだってば 笑」
そうは言いつつ、嬉しくて。鉄道員さんにひと言。
「アナタは、私の作品(ブログ)にレギュラー出演してますからね。先日はありがとうございました♪」
ブログのことを話してないし、きっと何のこっちゃ?と思ったでしょう。更に続けて
「彦根、また来ますね!」
そう、鉄道員さんに告げました。
この『旅行と歴史』彦根Ver.が、彦根で有名な情報サイトになる日は来るのでしょうか。
いつの日か、来ると井伊(良い)ですね♪
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