私が近畿地方で一番訪れたかった場所、それは彦根だった。
わたしのこと
水戸藩とわたし
私の叔父は桜田十八烈士の玄孫と結婚したため、桜田門外の変 には特に思い入れがある。
2021年。私は水戸市を訪れた。
徳川慶喜 の実家でもある 水戸藩。
桜田門外の変、大政奉還。
水戸藩の行動は、歴史を大きく動かした。
なのに水戸の人間は、明治政府に1人も居やしない。
これを機に、この水戸をはじめ、皇居の桜田門、彦根藩江戸屋敷跡、愛宕山、そして井伊家の菩提寺・豪徳寺 などを歩いた。
なんなら、神保町の古本屋街でも武鑑(ぶかん)や風刺画を探して回ったほどの熱の入れようだった。
彦根、敷居が高い
京都や大阪ならば、東京からいくらでも安いツアーがある。
しかし彦根ツアーは高く、50,000円から。
いつか行きたい、でも、いつかはなかなか来ない。いつまでも行けない。いつというのは、待っているものではない。
私は、青春18切符で大阪行きを決めた。
彦根へ寄ろう!
すべて周れずとも、とにかく足を踏み入れてみることにした。
新大阪から彦根「青春18切符」
大阪から彦根は、そう遠くない。JR京都線(琵琶湖線?) 新快速というのがあり、1時間ほどで着く。
青春18切符の旅、そのため、電車に乗りっぱなし。
弾丸ツアーの疲れのせいか、私は路線を乗り間違えてしまう。
本来の A路線で行けば、それほど時間はかからない。
私は B路線で、近江塩津駅まで行ってしまう失態をおかした。
これにより、関西読者から多くのツッコミが入る。
まだ見ぬ琵琶湖を一周して彦根にたどり着いた。
琵琶湖は歴史の宝庫、こんな旅も悪くはない。(負け惜しみ)
しかし大阪を出たのが11時、彦根入りは14時。
城などは大抵17時で閉館してしまうけれど、はたして私は間に合うのだろうか?
彦根入り
青春18切符を見せるついでに、駅員に声をかけてみた。
「埋木舎はどこですか?」
この 埋木舎(うもれぎのや) が、今回の旅の目的地である。
「えっ??」
駅員は聞いたことも無い、といった様子。
彦根に居ても知られていないのかと、ちょっと不安になった。
宿泊でないため、キャリーケースを預けられるコインロッカーの場所も尋ねておく。
「すぐそこだよ」
駅構内を出てすぐのところに設置してあり非常に助かった。
300円で身軽になれた。
彦根の印象
彦根は、都会と言える場所ではない。
きらびやかな街をイメージしていたが、私の目には漁村のような寂しい土地として映った。
しかし、とても美しい街。
…徳川家康の時代には重要拠点とされたのに、太平洋戦争で破戒されなかったんだな。
日本中を旅していると、米軍の攻めた街ほど人口が多く、近代的な街並みが見られる。
彦根にはきっと、歴史が残っているだろう。寂しさの中に安心を感じた。
初代藩主・井伊直政
駅を降りるとすぐ、井伊直政の銅像がある。
関ヶ原の名武将、徳川四天王の1人として名を連ねる人物だ。
大河ドラマ「井伊直虎」で、菅田将暉の演じた 武将・井伊直政 は記憶に新しい。
彦根を歩く
ご覧の通り、天気は曇り。撮影にも問題なく、秋の気持ちよい陽気だった。
とにかく、井伊直弼が青年~壮年期を過ごした 埋木舎(うもれぎのや)を見よう。
土地勘もなく、時間もない。私は急ぎ、小走りで彦根城へと向かった。
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