わたしのこと
旅行と歴史をこよなく愛する みやび ひまり (雅 陽葵) と申します。
初めての彦根
記念すべき『彦根旅行記 第1作目』を読み返してみると、駅員との出会いが記されている。
私が初めて彦根を訪れた日は、大変なアクシデントに見舞われた。
青春18切符で立ち寄ったけれども、次の日の午後までに東京へ帰らなくてはならない。なのに静岡の落雷で変電所がストップし、電車が大幅に遅れている。宿泊もどうなるか分からない。とにかく、夜中までに静岡入りしなければ!
そんな時に強行して立ち寄った『彦根』
たった3時間の滞在で、見て戻って来られるのだろうか?
彦根の鉄道員①
井伊大老が人生の3分の1を過ごした『埋木舎』
この場所をただ見たくて、私は彦根まで足を運んだけれど… 駅員に尋ねたら、まるで知らなかったというオチ。
「すみません、埋木舎に行きたいのですが!」
「… えっ?? 埋木舎?」
出世しなかったのかな?と思わせる中年の駅員。私は、とても不安になってしまった。
駅員は異動なのか、左遷なのか。彦根にただ仕事のためにきて、同じ作業を延々とする人生。
微妙すぎる…
彦根の鉄道員②
さて、2回目の来訪。この日は若く可愛らしい女性駅員が改札に入っていた。
「すみません、多賀大社に行きたいのですが!」
「えっと… 多賀大社?調べてきます!」
少し待たされて、多賀大社へのアクセスを教えてもらった。
けれどまさか、多賀大社も知られてないとは。彦根からだいぶ離れた場所にあるのかと思わせる発言だった。
丁寧な対応に悪い気はしなかったものの、彦根の人は地元愛が薄いのだろうか?
今の私ならば、彦根の駅員が彦根の住民ではなく、どこからか配属になった JRの職員であることを知っている。
けれど、まだ来訪2回目の私は、まさか彦根駅の駅員が彦根の観光名所を知らないなどと露にも思わない。
彦根の鉄道員③
3回目の彦根旅で、私は初めて宿泊してみることにした。
彦根にも少し慣れてきて、地名や店の名前も少しは分かる。
しかし、彦根の駅員が彦根を知らない、と言う事などすっかり忘れていた。そのため、いつもの旅と同様、街について尋ねてしまった。
「すみません、今夜は袋町に行きたいのですが!」
「袋町は、銀座の辺りですね。ここから20分くらい歩きますよ」
ぎぎ、ぎんざ??
「ハイ、彦根ではあの辺を銀座と呼びます」
アレ?この駅員さん… 彦根に詳しい⁉️
容貌は、30歳くらいの男性に見えるけど、20代かもしれない感じの若い駅員だった。
とても爽やかな印象で、きっと高校では野球部に所属していただろうと思われる。
部内では坊主が決まりだったから、社会人になっても髪型を変える発想がなく、せいぜい五分刈りを八分刈りにした位の短髪で、野球部特有の掛け声が良く似合う人物。
実際のところ、彼が元・野球部かどうかは分からないけれど、こんな事を教えてくれた。
「彦根について、お詳しいですね!」
「僕は、彦根出身です。彦根生まれ、彦根育ち、今も彦根に住んでいます」
毎度のことながら、彦根の人は私に対して、何故か標準語で話すという特性を持っている。
駅員③のイメージ
話は彦根から少し外れてしまうが、〇〇部ぽいイメージについても少々触れておきたい。
サッカー部っぽい男性とは、モテモテでチャラい印象を持つ人物のこと。髪や服装に関心が高く、オシャレに対するこだわりがある。鍛え上げられた下半身・脚力に対して、上半身は細身だったりする。
一方で、野球部っぽいと言われる男性とは、
硬派で真面目な印象を持つ人物を指す。
さらに体格がふくよかだと、硬派で真面目な野球部の中でも、ポジションをキャッチャー認定されてしまう。きっとドカベンのイメージだろう。
この彦根の駅員は、いかにも野球部といった恵まれた体格をしている。けれどキャッチャーではなく、サードかセンターではなかろうか。
正直、彼について挙げてみると…
「私服ダサそう」「オシャレ知らなそう」「デニム似合わなそう」そして「でも良い人そう」「球場で泣いても許せそう」「タオルいつも持ってそう」「好印象」となる。
この駅員に対し、事実無根の勝手なる想像で1項目を設けてしまった。
ここはしっかりと、実際の会話を書き出していこう。
「彦根の名店、教えてください!」
シリーズ化されていると言っても過言ではない、お決まりのひと言。
この彦根の鉄道員は、かなり詳しく彦根を教えてくれた。
つづく。
あとがき
私は、浅田次郎の作品が好き。
彦根の駅員さんにブログ内のあだ名を付けるなら、浅田次郎の名作『鉄道員』を拝借しよう!と決めていました。
しかし、鉄道員の主人公。人生を重ねた深みこそが読みどころ。この彦根の鉄道員さんはまだ年若い青年です。
彼の半生を、想像で書いてみようか… そこから野球部エピソードを盛り込みました。
彦根には野球の超名門・近江高校もあります。
さらに滋賀県をグラウンドに見立て、真ん中に琵琶湖があるから内野はいつも水の中。
フライが取れずにいつもコールド負け… と言う西川貴教さんの面白トークを盛り込もう!と思っていました。
書いてみると、鉄道員からあまりにもかけ離れてゆきます。笑
野球部設定は、見た目まんまで◎だと思いますが… 史実は小説より奇なり。怪なり!
あまり、フィクションを入れずに書いた方が面白く読みやすいみたいです。
これからも、たくさん歩いて、たくさん人に出会って、たくさん話を聞いて、色んな経験を積み、書いてゆきたいと思います。
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