映画:「ひまわり I girasoli(イジラソリ) 」老いと苦労とやるせない愛 / シネマレビュー①

映画と本

わたしのこと

東京でタクシー乗務員をしております、みやび と申します。🚕💨

映画『ひまわり』

1970年作品
制作:イタリア、ロシア
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
主演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ

イタリアから来たお客さま

先日、東京駅で外国人観光客をお乗せしました。男女2名づつ計4名、ホテルまで🏨✨

軽く話をする機会に恵まれたので、私はカタコト英語を使って彼らに尋ねました。

Where are you from? (どちらからいらっしゃいましたか?)」

From Italy. (イタリアからです)」

Oh, fantastic!I love Sophia Loren. She is Italian actress. (なんて素敵なの!私はソフィア・ローレンが大好きなんです。イタリア女優の…)」

そんな話をしましてね。

イタリアから来た若者達は、日本のタクシードライバーが発するソフィア・ローレンの名を直ぐに理解していました。

御歳88歳、米寿の女優を知っている。ソフィア・ローレンの偉大さを感じるひと時でもありました。

この『ひまわり』は、1970年に公開された映画です。

ソフィア・ローレン36歳、相手役のマルチェロ・マストロヤンニは46歳、共にイタリアの大スター。

映画好きな母の影響もあって、私は17歳の時に初めて『ひまわり』を観ましてね。もちろん映画館ではなく、TSUTAYAで借りたDVDでした。笑

さて、ネタバレに入ります。読みたくない方は、こちらで終わりにしてくださいませ、ね?👋

映画『ひまわり』は、反戦映画とか悲劇の名作として有名ですけど、、作品の序盤はイタリアが舞台なこともあってか、軽快なシーンで明るい雰囲気。🌻

話題作、としか知らなかった10代の乙女(←私)は、大して恋愛も知りませんし、喜劇から悲劇に移り変わる映画の醍醐味をイマイチ理解できません。

精神病を装って軍隊に行けなくする演技を共謀したなんてシーンも、サッパリ意味が分からず。🤔

戦争など、はるか遠い時代に起こった歴史の出来事だと思っていましたからね。😅

誰かが経験したことだなんて考えられなかったし、私が祖父母の苦しみを理解しようと思い始めたのは20歳を過ぎてからでした。

それでも… ヒロインが会いたい人を探し続け、イタリアから国境を越え、遠くロシアで あの人 をようやく見つけたあのシーン。👀✨

すっかり自分の容色衰え、疲れやつれ果てていたイタリア女のヒロインに対し、蕾から花開いたばかりの若く美しいロシア女が、自分の男を攫っていた。ましてや子どもまで…‼️👧👩‍🦱👩‍🦰

この衝撃的なシーンは、若かりし日の私に、女ならではの苦しみの感情を教えてくれました。😢

愛した男の心変わり、いや本当は心変わりなどでは無いのだけれど… 女の、老いと苦労とやるせない愛は、10代の女の子にも伝わるものがあります。

そして私も20代となり、今度はロシアの文化や風土、歴史に興味を持ち始めるようになります。

さらに日本の歴史。戦争の恐ろしさ、戦争を強いられた時代の人々の悲しみ痛みを少しづつ知るようになり‥。

20歳、25歳、30歳、35歳‥ 年齢を重ねる度に、名作『ひまわり』を観る。

たとえば25歳で観た時には、ナポレオンとフランスへの関心が強かったので、『ひまわり』の中の、ロシア遠征と冬将軍ばかりに目がいきます。

30歳ならば、愛し合う2人が国という大きな力によって引き裂かれるシーンに涙し‥

子育てが終了してしまったアラフォーの今は『40にして惑わず』ですかねぇ‥ 今までの自分の興味関心をひっくるめて、観ているように思います。

古い、新しいなど関係なく、名作です🎞️✨

イタリアから来たお客さまを送り届けた私は、声をかけました。

Grazie, Arrivederci!(ありがとう、さよなら!)」

漫画好きなので、イタリア人を主人公にした作品で覚えたイタリア語です。🔈✨(ジョジョ第5部)

すると、4人とも「ありがとう!」と日本語で返事をしてくれました。こちらこそ、ありがとう!

素敵な映画を製作してくれたイタリアに感謝。至れり尽くせり、イターリ。なーんて。

イタリアの陽気さを入れて、レビューを投稿します。

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