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映画:「ひまわり I girasoli 」シネマレビュー③ ロシアと戦争

わたしのこと

東京でタクシー乗務員をしております、みやび と申します。🚕💨

映画『ひまわり』

1970年作品
制作:イタリア、ロシア
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
主演:ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ

錦糸町のロシアンパブ

東京でタクシー乗務員をしております、みやび と申します。🚕💨
映画『ひまわり』というクラシック映画を紹介すること、はや3投稿目。👀✨

皆さまからのコメントにウクライナの話題が多く見受けられましたので、今回はロシア・ウクライナの話題に触れたいと思います。🇷🇺🇺&#x1f1e6

先日、「錦糸町で飲み直したいから送って!」とおっしゃるお客さまをお乗せしました。

私は下戸なので、飲みの楽しみを知りません。そのため、このお客さまが語り聞かせてくださる話にどんどん吸い込まれてゆきました。🔈🍻✨

「二丁目にもよく行くけど、錦糸町にもおかまバーがあってね。女の子を連れて行って楽しむ店だよ、あの手の店は」

「ロシアンパブなんかも行ったなぁ。美人揃いでも、スゲー面倒臭い!」

「何かあったのですか?」

「ウクライナ戦争をどう思うか、アレは聖戦でロシアは正しいことをしている… ってロシアの女の子が酔っ払って説教してきちゃってさ」

「お客さまは、なんて(返事を)返したのですか?」

「いや、何も。無言スルーですぐ帰ってきちゃったよ」

直ぐに話題は移りましたが、何とも言えない気持ちになりました。ロシアのこと…🪆🇷🇺

実は私、ロシア語学習者です。始めたキッカケは、江戸中期に漂流した大黒屋光太夫に憧れて。

彼は伊勢の商人でしたが、仲間と共に船で流され、ロシアに到着します。凍てつく風の吹き荒れる北国には様々な困難が待ち受けていました。

それでも彼らは日本に帰りたい!という強い思いを持ち続け、それまで成し得なかった帰国(🇷🇺→🇯🇵)を果たすのです。

映画で言いますと『おろしあ国粋夢譚』という邦画でも、彼の数奇な人生を描いています。(緒形拳 主演)

こんな大黒屋光太夫に興味を持って、私はロシア語を学び始めました。2018年秋のことです。🍂

日本のロシア語学習者は今も私の大切な仲間であり、心を許せる友達で…

コロナでロシア留学を止めざる得なくなり、さらにロシア・ウクライナ戦争が始まります。自身の経済的理由も重なり、ロシア語からも少し遠ざかってしまいました。

それでも私は変わらず、美しい文化を持つロシア人と交流したいと思っています。

たとえロシアが悪くても、それはあくまでロシアという国の決断であり、ロシアの民衆はいつもいつでも平和を望んでいる。私はそう、強く信じていましたから…

30代でロシア語を学び始め、ロシアを知る人達と関わり、再びあの映画を思い出す。

ロシア語を学び始めた私が、映画ひまわり🌻を改めて観てみますと、新たな発見がまたある訳です。

イタリアから国境を越え、遠くロシアで 夫を探し当てた、あの名シーン。👀✨

2人を引き離したのは、戦争が原因でした。

多大な犠牲を出した第二次世界大戦ですが、日本の犠牲者は約320万人です。

ソ連ではおよそ8倍の約2600万人が犠牲となりました。とんでもない数です。

1941年当時の日本の人口が概算で7200万人とすると22%、およそ5人に1人が亡くなっている計算となります。

国土ははるかに大きいけれど、ロシアの人口はそれほど日本と変わらなかったはず‥

この辺りに、映画ひまわりのロシア娘がヒロインの夫を助けた理由があるような気がするのです。

年相応のロシア男性は皆、戦争に行って帰って来ない。

ロシア女性があれほど美貌にこだわりますのも、残った僅かな男性を射止めるため… なんて読んだこともありました。

ここで、戦争と平和に関心の高い私のエピソードにも少しお付き合いください。ロシア語学習者は語る。

毎年、東京世田谷で、ロシア語の全国スピーチコンクールというのが開催されています。

まだコロナもロシアウクライナ戦争も始まっていない、2019年。私は初学者の部門で露文を読み上げ、大会優勝を果たしました。

タイトル『ロシアは平和を歌う🕊️』

日本の軍歌は戦争に行かせようと歌うのに、ロシアの軍歌は行きたくないと歌う。

日本の学校教育ではロシアを好戦的って教えているけど、実際にはロシア人が常に平和を求めていることを知りました。

そんな露文スピーチをしたのです。

賞をいただいたことは大変光栄でしたが、自分のロシア語が未熟で、スピーチも全然お粗末だったことをよく理解しています。

でも、たまたま書いたこの作文は、今となると世に出ることが決まっていたのではないか?と思うようにもなり… 戦争を、時代を、より学びたいと思うのです。

映画ひまわりの、ロシア娘の悲しい背景もやっぱり戦争が狂わせたように思えてなりません。

視点を変えて、ロシア妻マーシャを考察。👀✨

異国のイタリア兵を助け、愛を育み、家庭まで築いて… やっぱり故郷の妻が忘れられない!なんてなったら、それだって辛く悲しい愛の物語ですよね。

「もう… 私を愛してないの?」あのマーシャの台詞。

映画を通して知る、戦争のもたらす負の傷跡の深さ。

そして、ロシア・ウクライナ戦争が始まってから、ヤケに「撮影地ウクライナ」を強調するマスコミに嫌気が差し。

かつての日本だって、ドイツ・イタリアと手を結び、真珠湾攻撃を行い… でも民衆に罪はない。

どうか民間人を殺さないで!と、叫びたい気持ちです。今は北に向かって。

戦争! 一握りの人の富や幸せのために、どれだけの人が不幸になるのか。

このようにロシアの人々の平和を愛する気持ちを信じていた私ですが、錦糸町の話を耳にして…

もっと学び、沢山の人と語り合い、色んな映画を観て、自分の芯を鍛えてゆきたいと思いました。

ひまわりのように伸びて、風に吹かれてもたおやかに靡く。ひまわり畑の壮大な景色は、時代に負けぬ民衆の心を表している…

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